ブルーミングトン市（Bloomington）とノーマル市（Normal）は隣接している双子都市です。　アムトラックの駅名はブルーミングトンとノーマルの連名駅となっています。　連名の最初の地名はブルーミングトン、駅名コードも「BNL」と「B」から始まり、アムトラック時刻表の駅名索引でも「B」に登録されています。　しかし、所在地はノーマル市で、駅名標も「Normal」となっています。　扱いに困ってしまいますが、私はこの駅を「B」の駅に入れています。　アムトラックに対して、こういうところを完璧に処理しようとしても無駄なので、気にしないで行きましょう。　この駅はアムトラックが1990年頃に建てた近代的な駅舎があります。　まあ、アムトラック駅舎の典型といったところです。　ここはアムトラック係員のいる有人駅で、利用客が多くいる活気のある駅です。　長距離列車のテキサス・イーグル号と短距離列車の全便が停車し、テキサス・イーグル号にはバゲッジの取り扱いもしています。

鉄道車両の製造で有名なプルマン社がパイオニア（Pioneer）という寝台車を製造した工場はブルーミングトンにありました。　このパイオニアは車両の幅が広すぎて、ほとんどの鉄道会社で車両限界の関係で使用が出来ませんでした。　リンカーン大統領が1865年に暗殺された後、プルマン社はそのパイオニア寝台車を大統領の葬送のために無償提供しました。　これを受け当時のシカゴ・アルトン鉄道（Chicago & Alton Railroad - C&A） は大急ぎで橋やホームなどの改造を行い、葬送列車は無事にシカゴとスプリングフィールドを走行することが出来ました。　これがきっかけとなり、プルマン社の寝台車は全米に知れ渡ったということです。　その後、8千両の客車を有するプルマン帝国を創り上げ、プルマンといえば豪華寝台車という代名詞にもなりました。　そのプルマン社も現在ではすでに消滅し、今では代名詞となった「プルマン」という名前だけが当時の栄光を伝えています。

新駅舎：
2012年7月15日に新駅舎がオープン、旧駅の線路向かいに新しいプラットホームとトランスポーテーションセンターが造られました。　開発された地区の名称から「Uptown Station」と呼ばれています。　移転に伴い、駅の所在地が「11 Uptown Circle, Normal, IL 61761」に変わりました。

駅情報：

所在地

11 Uptown Circle
Normal, IL 61761

経緯度

北緯40.51度　西経88.98度

標高

181ｍ

人口

76610人 (Bloomington)
52497人 (Normal)

駅員

有人駅

営業時間

6:30 - 21:15　毎日

駅舎

近代駅舎、2012年建造

乗降客数

244566人 （2011年度）

アムトラック列車情報：

LINCOLN SERVICE

[ Chicago, IL - Bloomington, IL - Springfield, IL - St. Louis, IL ]

TEXAS EAGLE

[ Chicago, IL - San Antonio, TX - Dallas, TX - Los Angeles, CA ]

駅舎正面
2002年5月7日

駅前の駐車場
2002年5月7日

駅名標 （駅舎ホーム側）
2002年5月7日

チケットカウンターと待合所
2002年5月7日

サンアントニオ方面（南西方向）をのぞむ
2002年5月7日

シカゴ方面（北東方向）をのぞむ
2002年5月7日

Amtrak Bloomington Station (September 1973)

Amtrak Bloomington Station - Ticket Counter (June 1980)

Amtrak Bloomington Station (June 1980)

Abandoned Amtrak Bloomington Station (January 1992)