この駅は「Croton-Harmon」 と連名になっていますが、後ろのハーモン（Harmon）という地名はありません。　なぜ駅名に付いているのか私にも分かりません。　クロトンは地名ですが、正式には「クロトン-オン-ハドソン」（Croton-on-Hudson）といい、「－」の入った珍しい地名です。　駅もクロトン-オン-ハドソンの町に位置しています。　駅はハドソン川に程近い町外れにあり、近代的な橋上駅舎が建っています。　駅の周囲は繁華街も住宅もない殺風景な場所ですが、治安は悪くなさそうでです。　

駅舎はメトロノース鉄道ハドソン線と共用しています。　この駅はアムトラックの係員はいません。　アムトラックとしては無人駅ですが、メトロノースのチケット窓口は跨線橋の部分（2階部分）で営業しています。　プラットホームは島式のものが3本、6番線まであります。　ホームが3本と多いのには訳があって、実はこの駅はメトロノースの車庫になっているのです。　この駅のもうひとつの特徴として、電化されていることが挙げられます。　ここクロトンからニューヨークまでは直流750Vで電化されています。　架線は見えませんが、路盤には第三軌条が見えるはずです。　アムトラックもアルバニー～ニューヨーク間を走る機関車は特別仕様で、ディーゼルと電気の両方で走れるようになっています。　アムトラックがこの駅から電気使用で走行しているのかは分かりませんが（私がこの駅で見たアムトラックの機関車はディーゼル走行でした）、ニューヨークのマンハッタンではディーゼル規制のため確実に電気で走行しています。　　シカゴとニューヨークを結ぶ長距離夜行列車のレークショアリミテッド号はこの駅に停まりますが、何本かのエンパイアサービスはこの駅を通過するのでご注意下さい。

注記：
アムトラックの時刻表にはヨンカーズ～ポーキプシ間にある駅相互の利用は出来ないと明記してあります。　例えばアムトラックの列車にクロトンから乗ってヨンカーズで降りることは出来ないと書いているのです。　この区間にはメトロノースが頻繁に運行しているので、そちらを利用してほしいということでしょうが、私がアムトラックのホームページでクロトン～ヨンカーズ間の切符を検索してみると、きちんと列車と運賃が表示され、発券も問題なさそうです。　よく分かりませんが、とにかく切符さえ持っていれば問題はないので、実際にはこの区間相互をアムトラックの列車に乗ることは出来ると判断します。　アムトラックとしては積極的にこの区間内の乗車をしてほしくない、つまり近郊区間の短距離客だけで列車が満席になってしまうことを避けたいのでしょう。

駅情報：

所在地

1 Croton Point Avenue
Croton-on-Hudson, NY 10520

経緯度

北緯41.19度　西経73.88度

標高

2ｍ / 5ft

人口

8070人 （2010年統計）

駅員

無人駅（メトロノース係員は駐在）

駅舎

近代駅舎、1988年建造

乗降客数

42562人 （2011年度）

アムトラック列車情報：

ADIRONDACK

[ Montreal, QC - Albany, NY - New York, NY ]

EMPIRE SERVICE

[ Niagara Falls, NY - Buffalo, NY - Albany, NY - New York, NY ]

ETHAN ALLEN EXPRESS

[ Burlington, VT - Rutland, VT - Albany, NY - New York, NY ]

LAKE SHORE LIMITED

[ Chicago, IL - Cleveland, OH - Buffalo, NY - New York, NY ]

MAPLE LEAF

[ Toronto, ON - Buffalo, NY - Albany, NY - New York, NY ]

都市鉄道情報：

メトロノース鉄道ハドソン線
MTA - Metropolitan Transportation Authority

コミュータートレイン・郊外鉄道

2005年8月13日訪問

駅舎正面

メトロノースのチケットカウンターは跨線橋にある

プラットホーム

アムトラックのエンパイアサービスが到着

北方向（アルバニー方面）をのぞむ

南方向（ニューヨーク方面）をのぞむ