DURAND |
MICHIGAN |
(DRD) |
ドュランドは人口約4千人の小さな町ですが、町の規模とは比較にならないほど大きな駅舎があります。 この駅舎は1903年に建てられたものですが、完成当時の状況は1日に40本もの列車が到着し、3千人が乗り降りする乗換駅として大賑わいだったということです。 グランド・トランク・ウェスタン鉄道とアン・アーバー鉄道が使用していたのでドュランド・ユニオン・ステーション(合同駅)とも呼ばれます。 この駅には今ではアムトラックのブルー・ウォーター号が1日1往復やって来るだけですが、この小さな町の大きな駅舎が今でも現役というのは驚くべきことです。 この駅舎は完成当初から火災という不運に見舞われます。 1903年に竣工しましたが、そのわずか18ヵ月後に火災に遭い、ほぼ全焼してしてしまいます。 1905年に何とか修復しましたが、ドーマー窓のいくつかがこの時に撤去されました。 さらに1965年の改修ではドーマー窓は1つを残しすべて撤去されてしまいます。 1974年にグランド・トランク・ウェスタン鉄道は駅舎を手放し、放置された状態が続きます。 駅舎がかなり傷んできた頃、町では「駅舎を救おう」という運動が活発になり、まずは1979年に町が駅舎を購入します。 そのすぐ2年後の1981年、アムトラック用の待合所が修復され、鉄道駅として復活したのです。 1985年には撤去されていたドーマー窓もすべてオリジナルの状態に戻され、開業当時と同じ優雅な姿に修復されました。 アムトラックの待合所は昔からの待合所と同じ場所にあるので、100年の年月を越え、いまだ鉄道駅として頑張っているのです。 この駅はアムトラック係員のいない無人駅ですが、駅舎は良く管理されていて、素晴らしいコンディションです。 駅舎内にはミシガン州立の鉄道博物館も併設されています。 この駅の2006年度の年間乗降客数は8千人を越えていますが、町の人口4千人からすると、この数はにわかには信じられません。 鉄道を今でもよく利用するコミュニティーなのでしょうか。 その事と関係があるかは分かりませんが、線路際のベンチには鉄道ファンの人たちが無線を片手に列車の行き来を眺めていました。 少なくともこの駅舎は地元の人々から愛されているようです。 |
駅情報: |
所在地 |
200 Railroad Avenue |
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経緯度 |
北緯42.91度 西経83.98度 |
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標高 |
243m / 796ft |
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人口 |
3446人 (2010年度統計) |
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駅員 |
無人駅 |
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駅舎 |
レンガ造り駅舎、1903年建造 |
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乗降客数 |
12250人 (2011年度) |
アムトラック列車情報: |
列車名 | 経路 |
[ Chicago, IL - Battle Creek, MI - Port Huron, MI ] |
駅舎正面(北側) |
駅舎ホーム側(西側) |
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待合所入口 |
待合所 |
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シカゴ方面(西方向)をのぞむ |
ポートヒューロン方面(東方向)をのぞむ |
EMD F40PH Locomotive #314 at Durand Union Station (October 24, 1985) |
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