グランドフォークス駅は町の中心部からかなり離れた場所にあります。　これは駅のアドレスを見ることによって容易に察しがつきます。　ここの所在地を見ると 「5555 DeMers Avenue」 となっていますが、この最初の数字の 「5555」 というのが実は町の中心地から55ブロック離れているということを意味しているのです。　ブロックとは区画のことで、基本的に道路と道路に挟まれた部分を1ブロックといいます。　アメリカの住所の付け方はいたってシンプルで、ダウンタウンの中心を基点として、その中心から１ブロック目までを1から99の番地を付けます。　そして1ブロックと2ブロックの間に101から199までを付けていくという感じで、3ブロック目までが200番台、4ブロック目までが300番台という形で進んでいきます。　したがって 「5555」 の番地は55ブロックと56ブロックの間にあるということがわかります。　そのブロックの番地を示す道路名（ここでの例でいうと55th Street、55th Avenueなど）が付けられる場合もあります。　そして下1桁の数字が奇数の場合は道路の北側もしくは東側に所在することを意味しています（偶数の場合はその逆で南側か西側）。 　いくつかの例外はありますが概ねそのような規則によって付けられています。　これも碁盤の目のようになっているアメリカの道路事情が成すひとつのメリットといえるでしょう。　では55ブロックというのはどの位中心地から離れているかというと、これは1ブロックの長さがそれぞれの都市によって違うので一概には言えませんが、グランドフォークス市の場合は約７キロとなっています。　

ということでグランドフォークス駅はダウンタウンから７キロ離れた町の西はずれに位置しています。　このくらいの小都市ですと７キロ離れただけで周囲は何にもなくなります。　辺りには住宅もなく、なにやら倉庫のようなものがチラホラ見える程度で相当に殺風景です。　なぜこの様な所に駅があるのかというとそれはエンパイア・ビルダー号のルートと関係があります。　東行き列車を例に取ると、今までひたすら東に向かって進んでいたシカゴ行きのエンパイア・ビルダー号は、グランドフォークス市の中心部に着く前に90度向きを変えて南の進路をとります。　1982年以前は町の中心部にある駅 まで乗り入れていましたが、列車を折り返す手間が掛かるので乗り入れを廃止。　町中に入る前に設置したのが現駅となります。　グランドフォークス駅は有人で駅舎は1982年建造の近代的なものが建っています。　駅の営業時間は深夜0時から朝の8時30分と、深夜営業になっています。　プラットホームは進路を変える分岐上に位置している関係でカーブの線路に沿うように曲線を描いています。　線路際にここの分岐点名が表示されていて、それによると 「West Grand Forks」 というのが正式な名称のようです。

注記：

グランドフォークス駅は無人駅と変更されました。　いまはアムトラック係員のいない駅なのでご注意ください。

駅情報：

所在地

5555 DeMers Avenue
Grand Forks, ND 58201

経緯度

北緯47.92度　西経97.11度

標高

254ｍ

人口

52838人 （2010年度統計）

駅員

無人駅

駅舎

近代駅舎、1982年建造

乗降客数

19751人 （2010年度）

アムトラック列車情報：

EMPIRE BUILDER

[ Seattle, WA (Portland, OR) - St. Paul/Minneapolis, MN - Chicago, IL ]

2015年8月12日訪問 （列車停車中に撮影）

駅舎ホーム側

プラットホーム

2001年8月25日訪問

駅舎正面

駅入口

正式にはウェストグランドフォークス

シカゴ方面（南方向） をのぞむ