ハリスバーグはペンシルバニア州中南部にある都市で、運河と鉄道の開通後、交通の要衝として拓けました。　現在の人口は約5万人と大都市ではありませんが、ペンシルバニア州の州都になっています。　1980年代に町は荒廃しましたが、今では復興しています。　町の中心部にサスケハナ川（Susquehanna）が流れていて、川の中州にマイナーリーグの野球場なども建てられ、リバーサイド周辺は雰囲気よく開発されています。　アムトラックの駅も川岸に近いダウンタウンにあり、駅から北西500メートルに州議事堂（State Capitol）がある便利な場所です。

駅舎は1887年建造の大きなレンガ造りの建物を使用しています。　1986年に改修されていますが、今でも昔ながらの鉄道駅として貫禄をもった駅舎です。　駅舎内部やプラットホームなども渋い雰囲気が残っており、好印象の駅のひとつになっています。　プラットホームへ出た時に架線が張ってあるのが見え、とても驚きました。　「この駅まで電化されていたのか」と早合点してしまいましたが、よく見ると架線が歪んでいたりと、とても現役のものではないと気が付きました。　これは以前電化されていた時の架線がそのまま放置されていただけなのでした。　架線柱は錆付いていますし、架線も変色していて、劣化が激しいように見受けました。　架線が切れて列車走行の妨げになることはないのかと心配してしまいます。　現在ハリスバーグまでもう一度電化する工事が進行中です。　全ての架線は新品に張り替えられるので、この古い架線も見納めです。　ハリスバーグは北はボストンから南はワシントンDCまでをカバーするアメリカ北東部メガロポリス（大都市圏）の西端に位置しており、その関係でピッツバーグまでを結ぶ中距離列車のペンシルバニアン号のほかに、短距離列車のキーストーン号（Keystone）がニューヨークから乗り入れています（一部の列車はフィラデルフィア発着）。　この駅周辺は線路配置が南-北に敷かれていて、ニューヨーク方面が南、ピッツバーグ方面が北に向いています。

追記：
2006年10月30日にフィラデルフィア～ハリスバーグ間の路線改良電化工事が完了し、ハリスバーグの駅に再び電気機関車の姿が見られるようになりました。　この路線改良と電化により、110マイル（177km/h）走行による所要時間の短縮、乗り心地の改善、列車増発などで利便性が向上しました。

駅情報：

所在地

4th and Chestnut Streets
Harrisburg, PA 17101

経緯度

北緯40.26度　西経76.88度

標高

99ｍ / 325ft

人口

48950人

駅員

有人駅

営業時間

4:30 - 20:30　月-金
6:30 - 20:30　土日

駅舎

レンガ造り駅舎、1887年建造

乗降客数

527056人 （2008年度）

アムトラック列車情報：

KEYSTONE

[ New York, NY - Philadelphia, PA - Harrisburg, PA ]

PENNSYLVANIAN

[ New York, NY - Philadelphia, PA - Harrisburg, PA - Pittsburgh, PA ]

駅舎正面
2002年5月13日

駅舎南側
2002年5月13日

バスターミナル（駅舎北側）
2002年5月13日

駅舎内部
2002年5月13日

跨線橋の上にある待合所
2002年5月13日

プラットホーム
2002年5月13日

南方向（ニューヨーク方面）をのぞむ
2002年5月13日

北方向（ピッツバーグ方面）をのぞむ
2002年5月13日