HOOD RIVER |
OREGON |
(HOO) |
1997年5月11日の Pioneer号の廃止と共に、フッドリバー駅にはアムトラックの列車が来なくなりましたが、この駅は今でも現役当時の面影を残していて、とても廃駅には見えません。 実はこの駅は観光鉄道であるマウントフッド鉄道の本社事務所、駅舎として使用されているので、まだ「生きている」駅なのです。 マウントフッド鉄道は1906年開業の古い鉄道で、現在ではここから南にあるフッド山の麓まで観光列車を運行しています(4月-12月)。 駅舎のすぐ東側にはマウントフッド鉄道の車庫や整備工場などの施設あります。 駅舎はマウントフッド鉄道が使用しているのに、どういう訳かアムトラックの表示が数多く残されていて、マウントフッド鉄道という表示は駅舎正面以外あまり見当たりません。 私が訪れたのは2003年3月なので、アムトラックの列車廃止から6年の月日が経とうとしていますが、いまだにアムトラックに未練があり、いつでも列車が戻って来れるようにそのままの状態にしてあるのかも知れません。 駅前の道の坂を少し登ると古いレンガ造りのホテルが見えてきます。 このホテルは「Hood River Hotel」といい、1913年創業の歴史のあるホテルです。 ホテルのパッケージプランにはマウントフッド鉄道と宿泊を組み合わせたものもあり、125ドルから200ドルくらいで利用できます。 駅に戻り、また撮影をしていると、本線で使用しているレールの側面に「NIPPON STEEL」という社名の表示を発見しました。 NIPPON STEEL とは新日本製鐵(新日鉄)のことで、こんな所で故郷日本の名に出会えるとは感動ものであります。 その線路には「133 RE VT NIPPON STEEL 1989 1」と表示されていて、最初の記号は意味不明ですが、「1989 1」というのは1989年1月製造を意味しているのではないかと思います。 しかし日本の企業がアメリカの鉄道に線路を供給しているとは思いもしませんでした。 フッドリバーはコロンビア川に沿った町ですが、その対岸はワシントン州になり、有料の橋(自動車専用で人は渡れません)を渡っていくとビンジンの町に約5キロで行くことが出来ます。 ビンジンにはアムトラックの長距離列車 Empire Builder号(Chicago, IL - Portland, OR)の停車駅であるビンジン-ホワイトサーモン駅があります。 |
駅情報: |
所在地 |
1st Street & N.
Industrial Street |
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経緯度 |
北緯45.71度 西経121.51度 |
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標高 |
30m |
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人口 |
5831人 |
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駅舎 |
漆喰、レンガ造駅舎、1911年建造 |
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現在状況 |
マウントフッド鉄道の本社、駅舎 |
アムトラック列車情報: |
列車名 | 経路 |
PIONEER |
[
Chicago, IL -
Denver, CO - Portland, OR - Seattle, WA ] |
保存観光鉄道情報: |
名称 | 種別 |
Mount Hood Railroad |
ディーゼル機関車牽引の観光列車 (4月ー12月運行) |
駅舎正面(東側) |
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駅舎ホーム側 |
アムトラックの表示が今でも残る |
駅舎西側 |
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ポートランド(西)方面 |
シカゴ(東)方面 |
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フッドリバー ダウンタウン |
駅のすぐ近くにある「フッドリバーホテル」 |
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レールは Nippon
Steel(新日鉄)製造 |
「1989年1月」製造という意味でしょうか |
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