KINGSTREE |
SOUTH CAROLINA |
(KTR) |
キングストリーは人口3千人ほどの小さな町です。 町の規模にしては賑やかなダウンタウンがあり、そのダウンタウン近くにアムトラックの駅があります。 この駅には1909年建造のアトランティック・コーストライン鉄道(Atlantic Coast Line - ACL)の駅舎が健在です。 最近になって化粧直しをしたようで、白い駅舎は眩いばかりに輝いていました。 どこかで見た開業時の駅舎の写真にはレンガの素地が見えていたので、この白色はオリジナルではないようです。 この駅は無人駅ですが、町の商工会議所が駅舎を使用していることもあり、待合所はよく管理されています。 グレーハウンドバスのバス停もこの駅にあり、待合所はアムトラックと共用しています。 天気は快晴、駅ものどかな佇まいで、調子に乗って写真を撮っていると、自転車に乗った警官に「何をしているのか」と職務質問を受けました。 今まで撮った画像を没収されてしまうのだろうか、と不安の時が過ぎます。 私は比較的正直に、そして少しの嘘を入れてこう言いました、「公共交通を研究していて、歴史的建造物の駅舎には特に注目しています。 そのための資料として写真を撮っていました」。 鉄道マニアではなく、学術的に必要であると強調したのです。 警官はデジカメのスクリーンから駅の写真をいくつか見て、強面のままこう言いました、「このカメラいいね、値段はいくらしたの」。 何だか呆気に取られて笑顔さえ出ませんでした。 「そんなに高くないよ」と、作り笑いで返答し、デジカメを奪い返しました。 私としては助かりましたが、この警官はあまり職務を果たしていないような気がします。 そんないざこざの後、待合所へと入ります。 木製の古いベンチが置かれた小さな待合所です。 この待合所の側面には壁画が描かれています。 その絵の中で素晴らしい物を発見しました。 トンネルから出てくる列車の絵があるのですが、その列車がまるで新幹線0系なのです。 いえ、厳密には0系ではありません。 なぜならその車体には「Amtrak」と書かれているからです。 一体どういう経緯でこの駅の壁に新幹線0系をアムトラックの列車のように描いたというのでしょうか。 絵の雰囲気から察すると、小学生の子供が描いたように思います。 模型の世界では新幹線の車体にアムトラックの塗装をした「うそ電」が販売されていますから、勘違いをしたのかも知れません。 しかし、もし新幹線だと知っていて描いたのだったら、これは相当の皮肉ですね。 0形の車体に「Amtrak」と書いたのは、アムトラックにはこうなってもらいたいという切なる願いが込められていたからかも知れません。 |
駅情報: |
所在地 |
101 East Main Street |
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経緯度 |
北緯33.66度 西経79.83度 |
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標高 |
16m / 52ft |
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人口 |
3496人 |
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駅員 |
無人駅 |
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駅舎 |
レンガ造り駅舎、1909年建造 |
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乗降客数 |
10604人 (2005年度) |
アムトラック列車情報: |
列車名 |
経路 |
[ New York, NY - Washington, DC - Florence, SC - Savannah, GA ] |
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[ New York, NY - Florence, SC - Orlando, FL - Miami, FL ] |
駅舎正面 |
駅舎ホーム側 |
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駅舎はグレーハウンドも共用 |
駅舎ホーム側に掲げてある駅名標 |
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壁画の描かれた待合所 |
これはアムトラックではないと思いますが |
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使用されていない貨物ホーム |
駅前通り |
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南方向(マイアミ方面)をのぞむ |
北方向(ニューヨーク方面)をのぞむ |
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