カークウッドにはミズーリ・パシフィック鉄道（Missouri Pacific Railroad - MoPac）の1893年建造の古い石造りの駅舎が健在です。　昔のままの状態を保っていて、非常に好感が持てます。　余計な施設が一切ない、「鉄道」のためだけにある純粋な駅です。　2004年4月に無人化されましたが、地元の方が駅を守るためにボランティアで駐在しています。　鉄道を愛する人々が多くいる町のようです。　カークウッド（Kirkwood）という地名は鉄道技師の名から来ているそうなので、鉄道とは関わりの深い地なのかもしれません。　大都市セントルイスから20キロ西にある郊外都市ですが、駅周辺は緑に囲まれていて、とても静かな所です。

再訪：
2007年8月に再訪しました。　1回目の訪問時より町が賑やかに感じましたが、そういった違いは再訪時によくある現象なので良しとしましょう。　無人化されてから初めての訪問ですが、ボランティアの方が昔の切符売り場に駐在しているので、今でも有人駅のようです。　駅舎自体もほとんど変化がなく、この駅はしっかりと守られているように感じます。　駅の外にはおじさんが2人いすに座って日向ぼっこをしています。　無線機を携帯しているので鉄道ファンなのでしょう。　そのおじさんたちが「もうすぐ貨物列車が来るぞ」と教えてくれました。　轟音と地響きが近付いてきて、3台のユニオン・パシフィック鉄道（UP）のディーゼル機関車に牽かれた石炭貨物列車が重々しく過ぎて行きます。　本当に長い間、石炭列車の通過を眺めていました。　というのも長大編成で、いつまで経っても終わらないのです。　100両以上はあったのではないかと思います。　やっと通り過ぎると、後部には２台の補機が付いていました。　列車観察で気になったことが、機関士が踏切で警笛を鳴らさなかったことです。　カークウッド周辺は警笛禁止区間なのでしょう。　住宅地に近い場所でよくある処置です。　通常、踏切通過時には4回警笛を鳴らすことになっています（長音・長音・短音・長音の4回）。　これがまたうるさいのですよ。　そのため最近では騒音防止のため、ここカークウッドのように警笛禁止をしている区間が存在します。　4回も鳴らすからうるさいのであって、1回に減らせばかなり騒音はなくなり苦情も減ると思います。　それをいきなり警笛禁止とは、何とも極端な発想です。　0回ならば騒音もないですが、安全面では大丈夫なのでしょうか。　こんな例外が作れるならば警笛回数の変更もわけない気がするんですが。

駅情報：

所在地

110 West Argonne Road
Washington, MO 63122

経緯度

北緯38.58度　西経90.41度

標高

194ｍ

人口

27540人 （2010年 統計）

駅員

無人駅

駅舎

石造り駅舎、1893年建造

乗降客数

54912人 （2011年度）

アムトラック列車情報：

MISSOURI RIVER RUNNER

[ St. Louis, MO - Jefferson City, MO - Kansas City, MO ]

2007年8月訪問

駅舎正面
2007年8月4日

正面の車寄せ
2007年8月4日

駅舎ホーム側
2007年8月4日

駅舎東側
2007年8月4日

待合所
2007年8月4日

中央のカウンターにはボランティア係員が駐在
2007年8月4日

セントルイス方面 （東方向）
2007年8月4日

カンザスシティー方面 （西方向）
2007年8月4日

待合所にあるカークウッド駅の模型
2007年8月4日

国道61/67号 （南方向をのぞむ）
2007年8月4日

国道61/67号 （北方向をのぞむ）
2007年8月4日

駅前通り （Argonne Road -西方向をのぞむ）
2007年8月4日

2002年5月訪問

駅舎正面
2002年5月7日

駅舎ホーム側
2002年5月7日

中央にはチケット売場 （現在は無人駅）
2002年5月7日

待合所
2002年5月7日

セントルイス方面 （東方向）
2002年5月7日

カンザスシティー方面 （西方向）
2002年5月7日