Amtrak - Maricopa, AZ (MRC)

マリコパ駅は2001年10月28日に開業した新しい駅です。　1996年5月にサンセットリミテット号のルート変更によってアリゾナ州最大の都市であるフェニックス市にあった駅が廃止になったため、そのフェニックスへの最寄り駅として造られた駅です（ルート変更の経緯はフェニックス駅を参照してください）。　最寄り駅とはいっても、マリコパからフェニックスまでは50キロほど離れていますし、アムトラックバスが接続しているわけでもありません。　マリコパの人口は約1000人、こんな小さな町に駅を造り、バスによる接続もない。　こんなことならマリコパ駅ができる以前の、ツーソン駅からフェニックスへの接続の方が余程利用客にとっては使い勝手が良かったのではないかと思います。　大都市フェニックスへの玄関口としての処置だとは思いますが、この駅は有人駅となっています。　その「アムトラック係員のいる駅」というのを生かすためにも、是非とも連絡バスを走らせてほしいものです。　マリコパ駅では昔の展望客車を駅舎として使用しています（私が訪れたアムトラックの駅の中で客車が駅舎というのはここだけです）。　この客車はドーム・オブザべーション・ラウンジ車といい、元シカゴ・バーリントン＆クインシー鉄道（CB＆Q、Chicago Burlington ＆ Quincy Railroad）のカリフォルニア・ゼファー（CZ、California Zephyr）運転開始時の1948年に米国バッド社（Budd）で製造されたものだそうです。　銀色に輝く車両は今でも十分に優美で、こんな所に置いているのはもったいなく感じてしまいます。　レストアしてサンセットリミテット号の後に連結してみたらどうですかね。

再訪：
2008年9月に再訪しました。　もう少し詳しく客車駅舎を調べようと訪れたのですが、なんと新しい駅舎が出来ていました。　そのため、今まで使用していた客車の駅は閉鎖されていました。　アムトラックから客車駅舎が消滅したのは残念です。　次は展望客車のレストア、そして復活を望みます。

再々訪：
2018年8月に再訪しました。　再訪といっても列車で通り過ぎただけなんですけど。　列車から見た限りでは駅の外見に大きな変化はなかったですが、駅の東側に道路の高架工事が始まっていて、これが完成すればアムトラックの列車停車時の交通遮断が解消されますね。　今回停車していたときも踏み切りに長い渋滞ができていましたし、UPのメイン路線なので長大編成の貨物列車も頻繁に通過するので、これは早くに完成することを望みます。　見えない変化点として、以前はマリコパ駅はアムトラック係員配置駅でしたが無人駅に格下げされています。　それから当駅からフェニックスまでのアムトラック連絡バスが運行されるようになりました。

所在地	19427 N. John Wayne Parkway Maricopa, AZ 85239
経緯度	北緯33.06度　西経112.05度
標高	359ｍ
人口	43483人（2010年統計）
駅員	無人駅
駅舎	近代駅舎
乗降客数	9819人（2011年度）

2008年9月20日訪問（新駅完成）


駅舎正面		駅舎入口


客車駅舎は閉鎖		駅名標


客車駅舎の側面		待合スペース


オーランド、シカゴ方面（東方向）		ロサンゼルス方面（西方向）


駅前通り（Maricopa Road）		「M」のサインがある山（マリコパ周辺）

2002年7月19日訪問（客車駅舎時代）


マリコパ駅の駅舎は客車		優美な展望客車です


駅舎（客車）からホームをのぞむ		ホームから駅舎（客車）をのぞむ


ロサンゼルス方面（西方向）		オーランド、シカゴ方面（東方向）

列車名	経路
SUNSET LIMITED	[ Orlando, FL - Houston, TX - San Antonio, TX - Los Angeles, CA ]
TEXAS EAGLE	[ Chicago, IL - San Antonio, TX - Dallas, TX - Los Angeles, CA ]