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Amtrak - San Francisco, CA (SFC)



SAN FRANCISCO
Amtrak Bus Station
CALIFORNIA
(SFC)


注記:

サンフランシスコのAmtrak Bus Stationは2015年3月15日にFerry Building StationからTransbay Temporary Terminal(グレーハウンドバスターミナルと共用)へ移転しました。 詳細はAmtrak Capitol Corridor Website - SF Ticket Office Relocating to Transbay Temporary Terminal(英語)。 「Temporary」(仮)とあるのでいずれはアムトラック専用のバスステーションが出来るのかもしれませんが、そういった新駅建造の情報は今の所ありません。 下記はFerry Building Station訪問時の情報になります。

Amtrak Ferry Building Stationは列車の駅ではなくアムトラックバスの駅です。 ここから出るアムトラックバスに乗ると、サンフランシスコ湾をベイブリッジで渡り、対岸のエマリービルオークランドでアムトラックの列車に接続します。 ここは列車の駅ではありませんが、サンフランシスコは鉄道ファンにとっても魅力的な街であることと、アムトラックバスのフェリービルディング駅が単なるバス停だけでなくきちんとした駅舎を持っていて、しかもアムトラック係員のいる有人駅という待遇である事から、面白そうなので取り上げてみました。

最初にこの駅を訪れた時、「バスの駅なのになんて立派な建物なんだろう」と感動してしまいました。 レンガ造りの重厚な建物の角に "Amtrak" という看板が立ててあったので、てっきりその建物がアムトラック駅だと思ったのですが、近くへ行っても入口が見つかりません。 そこで建物の裏の方へ回るとそのレンガ造りの立派な建物の横に屋根の低くなった別棟があり、そこがアムトラックのフェリービルディング駅でした。 駅の正面入口は裏手に面していて、サッシで造られた扉が正面にある重厚な建物とのギャップもあり妙に安っぽく感じてしまいました。 待合所は近代的な造りで、屋根が低いので狭く感じます。 でもアムトラックバスの駅としては上等の部類に入るのだろうと思います。 ここはアムトラック係員のいる有人駅なので、公衆電話とトイレの設備はもちろんあります。 ここのトイレはアムトラック係員から1セントコインよりも小さい、金色をしたトイレ用のトークンを貰わないと使用できません。 アムトラックバスはこの待合所の前までは来ないので、道路沿いにあるバス停の立っている所からの乗車となります。 待合所で待っていればバスの到着を係員が教えてくれるので、乗り遅れる心配はないと思いますが、やはり自分自身で気を付けていた方が良いと思います。

ここの駅名になっているフェリービルディングとは駅のすぐ北側に建っている巨大な建物のことで、サンフランシスコのランドマーク的な存在です。 フェリービルディングはサンフランシスコベイに阻まれた対岸への旅客輸送の目的のために造られたもので、現在のフェリービルディングは2代目のもので1898年7月13日に開業した歴史的建造物です(初代は1875年9月4日開業)。 横幅は195メートル、中央にスペインの Seville Cathedral を模した高さ73メートルの時計台があります。 最盛期の1935年から1936年にかけては1日に50隻のフェリーが就航し340便の発着があり、1日の乗降客は25万人を越えました。 そのフェリー利用客は20秒間隔で走るストリートカーによって市内へと移動したそうです。 その後、ベイブリッジなどの橋の完成によりフェリー輸送は急速に衰退していきます。 そして1958年にすべてのフェリー輸送はなくなってしまいました。 2003年現在、フェリービルディングは大掛かりな改装工事を行っていて、内部への立ち入りは出来ません。 ショッピングモールのようなものになるらしいのですが、工事の進捗状況があまり良くなく、1年前に訪れた時からほとんど何も変わっていないのが少し気になります。 実は以前アムトラックバスの駅はフェリービルディングの一角を使用していたのですが、この改装工事のため使用できなくなり現在の場所に移転したのです。 フェリービルディングの改装工事が終了したらまたもとの位置に戻るのか、それとも今の場所を使い続けるのか、そういう意味で私としてはこの改装工事の行方がとても気になっているわけです。

サンフランシスコは鉄道ファンにとっても魅力的な街と冒頭で書きましたが、それはこの街にはそれぞれのジャンルの鉄道ファンを満足させてくれる多種多様な鉄道が揃っていてるからです。 都市鉄道から挙げると、 Bay Area Rapid Transit (BART)の近郊電車、サンノゼまで結んでいる CalTrain のコミュータートレイン、San Francisco Municipal Railways (MUNI)が運営するライトレールがあり、保存観光鉄道では有名なケーブルカーと昔の車両を使ったトロリーカー(両方とも MUNI が運営)、San Francisco Zoo にある22インチゲージの蒸気機関車による列車、そして Golden Gate Railroad Museum ではディーゼル機関車か蒸気機関車の運転を体験することができます。 時間のない人にお勧めの場所としては、アムトラックのフェリービルディング駅から西へ歩いて5分くらいの所にあるバートの Embarcadero Station が一番良いかと思います。 ここの駅はバート、ライトレール、ストリートカー、ケーブルカーの4本が集中している所なので、一度に沢山の種類の鉄道を見ることが出来ます(トロリーバスも走っています)。 この付近ではバートとライトレールは2層式の地下鉄になっていますが、改札前のところが吹き抜けになっているので、改札を入ることなく両方の列車を見物することが出来ます。 でも、もっと良く見たいという人は、隣の駅までの切符を買ってホームに入ったほうがいいかも知れません。 あまり改札の辺りでうろうろしていると怪しいですから。

 

駅情報:

所在地

200 Folsom Street
San Francisco, CA 94105

Map

経緯度

北緯37.79度 西経122.39度

標高

5m

人口

805704 (2010年統計)

駅員

有人駅

営業時間

6:00 - 22:20 毎日

駅舎

グレーハウンドバスターミナル

乗降客数

バス駅のためデータなし

 

アムトラック列車情報:

列車名

経路

列車の発着はなし

バス連絡でエマリービルかオークランドでアムトラックの列車に接続

 

都市鉄道情報:

名称 種別

BART (Bay Area Rapid Transit)

近郊電車

CalTrain

コミュータートレイン (San Jose - San Francisco)

MUNI (San Francisco Municipal Railways)

ライトレール

 

保存観光鉄道情報:

名称 備考

Golden Gate Railroad Museum

ディーゼル、蒸気機関車を運転することができる

MUNI (San Francisco Municipal Railways)

ケーブルカー、ストリートカー

San Francisco Zoo

22インチゲージ蒸気機関車牽引の列車



Photo 1 Photo 2

最初にフェリービルディング駅と思ってしまった建物
2002年5月21日

待合所は左側の屋根の低い部分にある
2002年5月21日

Photo 3 Photo 4

待合所の入口は建物の裏手にある
2003年3月8日

待合所とチケットカウンター
2002年5月21日

Photo 5 Photo 6

フェリービルディング正面
2003年3月8日

アムトラックのバス停とフェリービルディング
2003年3月8日

Photo 7 Photo 8

駅のすぐ近くにあるストリートカー乗り場
2002年5月21日

海から見たフェリービルディング
2002年5月21日




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