VANCOUVER |
BRITISH COLUMBIA |
(VAC) |
カスケーズ号の北の終点バンクーバーはアムトラックが到達する駅の中で最も北にあります。 北緯50度に近くサハリンのほぼ中央部と同緯度です。 しかし穏やかな海洋性気候の影響でそれほど北にいるということを感じさせません。 バンクーバー駅はパシフィック・セントラル・ステーション(Pacific Central Station)といい VIAカナダの駅で、アムトラックは VIA と共用しています。 カスケーズ号で着いた乗客はこの駅でカナダ入国のための移民局と税関の検査を受けます。 1914年に建てられた駅舎は石積みの堂々とした建物で駅内部も広々としています。 VIA のチケットカウンターには日本語の表示があり日本人観光客獲得への努力がうかがえます(VIA のホームページにも日本語版が用意されています)。 またVIA係員の対応もアムトラックの係員よりソフトに感じました。 VIA の列車はカナディアン号がここから4500キロ東にあるトロントまで週3便(火金日)の運行で結んでいます。 またこの駅からは4月中旬から10月中旬にかけて Rocky Mountaineer Railtours が運営する観光列車がロッキー山脈方面へ運転されます(12月のウィンタートレインの運行もあります)。 この列車は景色が良いというのは当然なのですが、鉄道ファン的に言うと、2っのループトンネルを通過することや、今は VIA も通らなくなったバンフやカルガリーの駅に到着する列車としてとても興味があります。 バンクーバー駅の話に戻りますが、駅正面には Thornton Park という緑地がありベンチなども置いてあるので、私もしばしそこでくつろいでいました(浮浪者が少々多く、タバコや小銭などをせがまれましたが)。 その緑地の南側(駅を出て左側)には SkyTrain の駅(Science World - Main Street Station)があり、ダウンタウンへ行くにはこの電車の利用が一番便利です。 そのスカイトレインの駅から西へ2ブロックほど行くと Downtown Historic Railways のトロリーカーの乗り場(Science World Station)に着きます。 このトロリーは False Creek という湾に沿って敷設された3キロほどの線で、5月中旬から10月中旬の土日祭日に運転されます(スケジュール要確認)。 再びスカイトレインの Science World - Main Street Station に戻り、そこからダウンタウン方面の電車に乗ると4っ目の駅が終点のウォーターフロント駅(Waterfront Station)です。 この駅では66.3キロ東にある Mission City まで結んでいる West Coast Express というコミュータートレインと連絡しています(1日5往復、朝夕のみ)。 さらにここからは Burrard Inlet(湾の名称)の対岸にある North Vancouver(ノースバンクーバー)まで SeaBus という連絡船が結んでいます。 ● 360360.com で、バンクーバー駅の上下左右360度が見れる画像を提供しています。
再訪: 翌朝、寝不足ながら寝過ごさずに起床。 ホテルからは市バスでVIAの駅へ向かいます。 今はインターネットで簡単に市内の公共交通の時刻表が手に入るので、早朝なのにタクシーを使わずに市バスを利用という芸当が出来ます。 9年ぶりのPacific Central Stationです。 まだ夜が明けきらない藍色の背景に浮かぶ石造りの駅舎が実に様になっています。 やはり、素晴らしい駅舎です。 内部は特に変化はありません。 VIAのチケットカウンターが移動したことと、アムトラック乗客用の出入国審査・税関検査の場所が改修工事でベニヤ板で囲まれていたことが違いでしょうか。 今回は乗客として利用するので、お客視点で見ることが出来ます。 まず、朝早く起きて何も食べていなかったのですが、駅の中にマクドナルドが営業していて、軽食をとることが出来ました。 しばらくすると、アムトラックの係員がやってきて、チェックイン手続きを始めます。 すかさず長い列が出来、遅れた私は一番後ろに並びます。 しかしよく見ると、列の隣に違うレーンがあります。 どうやらファーストクラスのお客には特別に早くチェックインをしてくるそうです。 この日はファーストクラスを取っていたので、ありがたく長い列を通り過ぎて、チェックイン。 そのあとは出入国手続きとなりますが、仮設の板張り施設の中へと入ります。 相変わらず好きになれない出入国審査が終了すると、やっとホームに出られます。 このホームはすでにカナダ出国を済ませたお客が利用する制限エリアなので全体に金網が張られていて、雰囲気は良くありません(悪くいうと刑務所のよう)。 列車に乗り、座席に座るとやっと落ち着くことができます。 |
駅情報: |
所在地 |
Pacific Central
Station |
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経緯度 |
北緯49.27度 西経123.0983度 |
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標高 |
5m |
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人口 |
603502人 |
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駅員 |
有人駅 |
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営業時間 |
6:00 - 17:45 月水木土 |
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駅舎 |
1914年建造、1980年代に改装 |
アムトラック列車情報: |
列車名 | 経路 |
[ Vancouver, BC - Seattle, WA - Portland, OR - Eugene, OR ] |
その他の長距離列車情報: |
会社名 | 列車名 |
経路 |
BC RAIL |
CARIBOO PROSPECTOR |
[ North Vancouver, BC - Prince George, BC ] 2002年11月1日廃止 |
VIA RAIL |
CANADIAN |
[ Vancouver, BC - Toronto, ON ] |
都市鉄道情報: |
名称 | 種別 |
SKYTRAIN (TRANSLINK) |
ピープルムーバー(無人運転) |
WEST COAST EXPRESS |
コミュータートレイン |
保存観光鉄道情報: |
名称 | 種別 |
BC RAIL |
ディナートレイン、蒸気機関車牽引の観光列車 2002年11月 1日廃止 |
DOWNTOWN HISTORIC RAILWAYS |
トロリーカー |
ROCKY MOUNTAINEER RAILTOURS |
ロッキー山脈方面への観光列車 |
2010年8月20日訪問 |
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駅舎正面 |
駅舎正面 |
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駅舎正面中央 |
駅前通り(Station Street) |
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VIA、Amtrak、長距離バス、レンタカー、マクドナルド |
VIA - Pacific Central Station |
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駅から出口 (西方向)をのぞむ |
待合所(1) |
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VIAのチケットカウンター |
待合所(2) |
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アムトラックの乗車手続き、奥は仮設出入国審査所 |
マクドナルドも早朝から営業 |
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プラットホーム |
アムトラック・カスケーズ号のりば |
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西方向(行止り)をのぞむ |
シアトル方面(東方向)をのぞむ |
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2001年8月22日訪問 |
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パシフィック・セントラル・ステーション |
駅前の公園からの駅舎正面 |
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VIA チケットカウンター |
駅舎内部 |
BC RAIL - North Vancouver Station - 2001年8月22日訪問 |
以前によく見ていた BC Rail の旅客鉄道案内のホームページがどうしても見つからず不思議に思っていたのですが、実は BC Rail は2002年11月をもってノースバンクーバー駅から発着するすべての旅客営業を廃止していました。 ここからは定期列車の Cariboo Prospector号がブリティッシュコロンビア州の北部に位置する Prince George までディーゼルカーで運行していました。 この他にも BC Rail ではディナートレインや Royal Hudson というお召し列車を牽引した蒸気機関車を使用した観光列車なども運行していました。 非常に残念ですが経営上致し方なかったのでしょう。 この線はスキー場で有名なウィスラーにも駅があったので、いつか BC Rail に乗ってウィスラースキー場へ行こうと思っていたのですが叶わぬ夢となりました。 |
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在りし日のBCRail ノースバンクーバー駅 |
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旧型機関車を使用した観光列車 |
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