サンドポイントはアイダホ州で唯一のアムトラックの駅です。　無人駅ながらレンガ造りの古い駅舎（1916年建造）が残っています。　駅の目の前に湖があり緑も豊かで、高原のリゾート地といった感じがしました。　古風な待合室が駅舎内にあり、公衆電話とトイレの施設があります。　その待合室は列車到着前後に開放されます。　この周辺はコンクリート製枕木を使っていて、所有しているバーリントン・ノーザン・サンタフェ鉄道の保線の良さがうかがえます。　またサンドポイントからは Montana Rockies Rail Tours の観光列車がイエローストーン国立公園に程近いモンタナ州の Livingston まで運行されています（6月－9月）。　列車の起点はサンドポイントですが、ツアーの起点はワシントン州のスポケンになっていて、ツアー参加者はスポケンからサンドポイントまではバス移動となります。　という訳で実際にはスポケンからのツアーなのですが、サンドポイントが列車の起点ということなのでここで紹介しました。　鉄道には関係のない話になりますが、この辺りのアイダホ州は細長く伸びたところなので、両となりの州までの距離がとても短く、これはアメリカ西部にある州の特徴（大きい面積、直線的な州境）にあてはまらない形をしています。　どう見てもモンタナ州が取り過ぎているように感じます。　モンタナ州がアイダホ州の東側を削り取ってしまっているので、州の北部が細くなり、形がイチジクのようになっています。

再訪記：
2007年4月に再訪しました。　駅舎自体に変化はなく、相変わらず昔ながらの落ち着いた佇まいをしています。　しかし駅舎を見ていると何か違和感を感じます。　前回の時の方が木々が多かったような気がしてよく観察してみると、なんと駅舎と湖の間に保養所かホテルのような新しい建物が建っています。　この建物のせいで以前の湖の眺望はなくなりました。　駅の南方へ行くとプラットホームから湖が望める場所もありますが、駅舎と湖の組み合わせはもう見ることが出来ません。

駅情報：

所在地

Railroad Avenue
Sandpoint, ID 83864

経緯度

北緯48.28度　西経116.55度

標高

637ｍ

人口

7365人 （2010年統計）

駅員

無人駅

駅舎

レンガ造り駅舎、1916年建造

乗降客数

5296人 （2011年度）

アムトラック列車情報：

EMPIRE BUILDER

[ Seattle, WA (Portland, OR) - St. Paul/Minneapolis, MN - Chicago, IL ]

保存観光鉄道情報：

Montana Rockies Rail Tours

ディーゼル機関車牽引の観光列車

駅舎正面
2007年4月8日

駅舎正面
2007年4月8日

正面入口
2007年4月8日

駅舎南側
2007年4月8日

駅舎ホーム側
2007年4月8日

待合所
2007年4月8日

シカゴ方面（北方向）をのぞむ
2007年4月8日

シアトル方面（南方向）をのぞむ
2007年4月8日

駅から見る湖（以前より見づらくなった）
2007年4月8日

サンドポイントの町並み
2007年4月8日

駅舎と湖のツーショット（2001年8月）

2001年8月に訪れた時は、左にある写真のように駅舎の奥に湖が望めました。　リゾート地のような雰囲気が気に入っていたのですが、今では駅舎と湖の間に建物が建っているので、この眺望はありません。　眺望が消えただけでなく、駅舎自体も危機にさらされています。　国道を移設するのに、この駅舎の脇を通るルートが計画されていて、アムトラックの駅も移転しなくてはいけないようです。　そうなると駅舎は解体撤去ということになりかねません。　

=> 国道脇に駅舎が残ることになりました。