Amtrak - Victorville, CA (VRV)

ビクタービルは無人駅で簡素な待合所があるだけの寂しい駅です。　この日の気温は氷点下に近く、風が強かったので体感温度はそれ以下でした。　凍えるような強風が容赦なく吹きつけ、首をすくめながら撮影をしました。　あまりの寒さに体が冷え、小用を足しに簡易待合所のすぐ横にある公衆トイレへ駆け込みました。　が、何もせずにすぐ駅へ引き返しました。　トイレの内部は暖をとる大勢のホームレスで占拠されていました。　私の経験から言うと、ホームレスの方は人に危害を加えることはまずないので、駅にいてもそれほどは気にせずにいるのですが、狭いトイレの敷地に大勢で固まっていると、さすがに入るのをためらいました。　この駅にトイレはありますが、中はホームレスのたまり場になっているので、特に寒い日にはお気を付け下さい。　

ビクタービルとサンバーナディノの間には峠があります。　カホン峠（Cajon Summit）といい、全米でも有名な難所の峠です。　ここは鉄道の要衝で多くの路線がひしめき合いながら峠を越えています。　複線か複々線なのか詳しくは分かりませんが、とにかく圧巻です。　多重連の機関車が長大貨物列車をゆっくりと牽いていきます。　この峠は鉄道ファンには本当に有名なので、インターネットで「カホン峠」、もしくは「Cajon Summit」と検索すれば、かなりの情報を得られるはずです。　どちらかというと、貨物列車ファン向けかもしれませんが、迫力ある峠越えは鉄道ファンなら楽しめるはずです。　ロサンゼルスからもそれほど遠くないので、見物に訪れてはいかがでしょうか。　ロサンゼルス国際空港からはハイウェイ使用で約130キロ、レンタカーを借りれば約2-3時間の道程です。　ただし交通渋滞で有名なLAなので、道路状況によってはかなり時間が掛かるかも知れません。　また、ロサンゼルス国際空港も多忙な空港として有名で、手続きや検査にかなり時間が掛かります。　余裕を持ったスケジュールを立ててください。

再訪：
2012年4月に再訪しました。　前回の訪問から10年以上経っていますが、特に変化はありません。　ただ、ホームレスが占拠していた駅の公衆トイレが撤去されていました。　今回は駅の北側にあるトランスポーテーションセンターを観察しました。　トランスポーテーションセンターは長距離バス（グレーハウンド）とローカルバスで共用しています。　残念ながら、アムトラックのサウスウェストチーフ号が到着する時間帯は閉まっているので、利用できません。　駅のすぐそばにダウンタウンがあります（7th Street）。　この道は旧ルート66号らしく、「OLD TOWN ROUTE 66」というゲートが付けられています。　しかし町を観察してみると、店のほとんどは廃業しており、「シャッター通り」と化していました。　ビクタービル市は2000年の人口約6万5千人から2010年には11万5千人と倍近い伸びを見せていますが、中心部は空洞化しているようです。

所在地	16838 D Street Victorville, CA 92392
経緯度	北緯34.54度　西経117.29度
標高	832ｍ
人口	115903人（2010年度統計）
駅員	無人駅
駅舎	駅舎なし
乗降客数	6488人（2011年度）

2012年4月再訪


駅全景 2012年4月8日		アムトラック旧ロゴがいまだ活躍中 2012年4月8日


待合所（駐車場側） 2012年4月8日		待合所（ホーム側） 2012年4月8日


駅名標 2012年4月8日		下の1977年当時の写真と同じ位置で撮影 2012年4月8日


シカゴ方面（北西方向）をのぞむ 2012年4月8日		ロサンゼルス方面（南東方向）をのぞむ 2012年4月8日


駅のすぐ北側にあるトランスポーテーションセンター 2012年4月8日		グレーハウンドバスも共用 2012年4月8日


トランスポーテーションセンターは1999年完成 2012年4月8日		駅の前には旧ルート66号（D Street） 2012年4月8日


ビクタービルのダウンタウン（7th Street） 2012年4月8日		路上にあるルート66号のマーク（7th Street） 2012年4月8日

2001年12月訪問


駅にはバス停のような簡易待合所のみ 2001年12月14日		簡易待合所（ホーム側） 2001年12月14日


シカゴ方面（北西方向）をのぞむ 2001年12月14日		ロサンゼルス方面（南東方向）をのぞむ 2001年12月14日

列車名	経路
SOUTHWEST CHIEF	[ Chicago, IL - Albuquerque, NM - Los Angeles, CA ]