アメリカ東海岸とシカゴを結ぶ列車の中で最も景色の良い区間を走るのがこのカーディナル号です。　特にウェストバージニア州のサーモンドやプリンス付近ではニューリバー渓谷（New River Gorge National River）の中を通り、標高はそんなに高くはないのですが深い谷間を列車は縫うように走ります。　東行き（ニューヨーク行き）の列車にはチャールストン～ホワイト・サルファー・スプリングス間に沿線ガイドが乗り込み周辺の解説をしてくれます。　

この列車の名称になっているカーディナル（Cardinal）とは北米産の紅冠鳥という鳥のことで、この列車が通過する西側6州（西から順にイリノイ州、インディアナ州、オハイオ州、ケンタッキー州、ウェストバージニア州、バージニア州）の州鳥がカーディナルとなっていることから付けられました（注： 1977年まではインディアナ州生まれの詩人の名前である「James Whitcomb Riley」という列車名でした）。　2003年秋の改正で、運行区間が 「ワシントンDC～シカゴ」（1480km）から 「ニューヨーク～シカゴ」（1844km）へ延長されました。　元々この列車は 「ニューヨーク～シカゴ」 で始まったので、この延長によってオリジナルの姿に戻ったという訳です。　

カーディナル号は北東部乗り入れ列車として唯一の週3便運行（シカゴ発が火木土、ニューヨーク発が日水金）となっていますので、利用する際は運転日に注意してください。　また、日曜日の西行き（シカゴ行き）列車に限りニューヨーク～ボルティモア間の駅の発車時刻が4-10分ほど早まって運行されますので、そこにも注意が必要です。　カーディナル号の西端部分、シカゴとインディアナポリス間は Hoosier State（フージア・ステート）号が週4日運行していて、カーディナル号が運行しない日の穴を埋めています。　フージアステート号も走っているインディアナ州ラフィエッテとクロウフォーズビル間には旧モノン鉄道時代からの腕木式信号機が現役で活躍しています（2007年現在）。　アムトラックの車窓から見える腕木式信号機というのはわずかで、しかもその数は年々減ってきています。　この貴重な腕木式信号機をお見逃しなく。

Train Gif: Alex Stroshane of Amtrak Prototype & Model

「 編成実例 - Cardinal の車両番号 」

シカゴ駅24番線で発車を待つ、カーディナル号とケンタッキー・カーディナル号の併結列車。　これは2002年4月の光景ですが、もうすでに過去の出来事となっています。　ケンタッキー・カーディナル号は廃止されて現存しませんし、カーディナル号の編成もスーパーライナー車両（2階建て車両）から、ビューライナー車両へと変更されています。

列車情報：

運行区間

New York, NY - Chicago, IL

距離

1846 km / 1147 miles

運行日

週3便

所要時間

28時間00分

使用車両

アムフリート、ビューライナー

編成

寝台車、コーチ車、ダイネット車

停車駅情報：

時間帯

標高

備考

New York - Penn. Station

ET

0 mi

 12 m

Penn. Stationを使用

Newark

ET

10 mi

5 m

NJ Transit と共用

(Newark Airport)

ET

13 mi

 6 m

通過、NJ Transit と共用

(Metropark)

ET

25 mi

17 m

通過、NJ Transit と共用

(New Brunswick)

ET

33 mi

12 m

通過、NJ Transit と共用

(Princeton Junction)

ET

49 mi

21 m

通過、NJ Transit と共用

Trenton

ET

58 mi

 12 m

NJ Transit、SEPTA と共用

(Cornwells Heights)

ET

 74 mi

12 m

通過、SEPTA と共用

(North Philadelphia)

ET

86 mi

30 m

通過、SEPTA と共用

Philadelphia - 30th Street

ET

91 mi

6 m

SEPTA と共用

Wilmington

ET

116 mi

10 m

SEPTA と共用

(Newark)

ET

 128 mi

 27 m

通過、SEPTA と共用

(Aberdeen)

ET

155 mi

24 m

通過、MARC と共用

Baltimore

ET

185 mi

27 m

MARC、MTA (Light Rail)と共用

(BWI Airport)

ET

196 mi

24 m

通過、MARC と共用

(New Carrollton)

ET

217 mi

33 m

通過、MARC、METROと共用

Washington

ET

225 mi

15 m

VRE、MARCと共用、METRO乗換駅

Alexandria

ET

233 mi

9 m

VRE と共用、METRO乗換駅

(Burke Centre)

 mi

91 m

VRE と共用

Manassas

ET

258 mi

91 m

VRE と共用

Culpeper

ET

293 mi

122 m

Charlottesville

ET

340 mi

147 m

Staunton

ET

379 mi

427 m

Clifton Forge

ET

437 mi

325 m

White Sulphur Springs

ET

472 mi

585 m

Alderson

ET

496 mi

473 m

フラッグストップの駅

Hinton

ET

517 mi

430 m

Prince

ET

540 mi

365 m

New River の渓谷

Thurmond

ET

551 mi

327 m

フラッグストップの駅

Montgomery

ET

592 mi

207 m

Charleston

ET

619 mi

184 m

ウェストバージニア州の州都

Huntington

ET

668 mi

174 m

Ashland

ET

683 mi

165 m

South Portsmouth

ET

712 mi

163 m

South Shoreも当駅利用

Maysville

ET

766 mi

152 m

Cincinnati

ET

828 mi

152 m

Connersville

ET

893 mi

255 m

Indianapolis

ET

951 mi

217 m

インディアナ州の州都

Crawfordsville

ET

998 mi

229 m

Lafayette

ET

1025 mi

165 m

Rensselaer

CT

1072 mi

203 m

Dyer

CT

1118 mi

191 m

Chicago

CT

1147 mi

182 m

METRA と共用

アムトラックの駅のみ全駅掲載で、都市部のコミュータートレインの駅は省略しています。
(  ) の駅はカーディナル号の通過駅です。

Indianapolis駅、NY行き50列車（2009年）

Train #50 - Viewliner Sleeper （2009年）

Maysville付近の朝焼け（2009年）

Ashlandの町並み（2009年）

Train #50 - Amfleet II Coach （2009年）

Princeに到着（2009年）

Aldersonに停車中（2009年）

Alderson付近（2009年）

Alexandria駅に到着（2009年）

Washington ＤＣ に到着（2009年）